木箸のお手入れ


長年使用してきた箸が白くなってきたので、
オリーブオイルで手入れしてみた。
下段が白くなってしまった箸。
上段がオリーブオイルを塗り込んだ箸。
上下でデザインは違うが同じ材質の箸である。

木箸で「塗り」のないものは特に、
食器乾燥機にかけたり水につけたまま
放置したりしてはいけないと言われる。
でも実際のところやってしまうのが常である。
その結果、上記のように白く変色していまう。

使い込んだ箸の手入れは、
まずはサンドペーパーの240番くらいで
軽く荒削りし、320番から400番くらいで
細かく仕上げる。箸に使われる木材は基本硬いため、
それほど急激に削れるわけではないので
ある程度ゴシゴシ削っても問題無い。
削りカスを水洗いして、拭き取る。
表面がザラついていない場合は
サンドペーパーをかける必要はない。

次に食用のオリーブオイルをティッシュや布に付け
直接塗り込む。手で直接塗り込んでも良い。
自然乾燥させて、また塗り込む。
これを2、3回すれば上記のようになる。
面倒だと思う方は漬け込んでも良いかも^^;

一見よく仕上がったように見えるが、
何度か洗剤で洗うとまた白くなってしまう。
ある程度までは復活するが・・・
本来はこんな簡単な方法では修復できないのだろう。

一般によく売られている箸は
長持ちさせるために塗装加工がされているが、
私はどうも塗りの箸は好きではない。

そこで色々探した結果、以下の箸を購入。

輪島 四十沢(あいざわ)木材工芸さんの黒檀箸である。
意外に2千円台とお手頃価格です。
箸の専門店などでこれくらいの質感だと
数万円するものもありますし、
デザインが凝り過ぎていたり、
太すぎるものが多いです。

天(太い方)が直径7mm
食い先(細い方)が割と鋭く、
長さは23.5cmである。
長過ぎず短過ぎず私には丁度良い。


四十沢木材工芸さんは石川県輪島市にあります。
輪島塗の木地屋さんです。

四十沢木材工芸さんでは箸に使われる木材のなかでも、
欅(けやき)、鉄刀木(たがやさん)、黒檀(こくたん)
という3種類の高級木材を使って箸を作られています。

「欅(けやき)」は神社仏閣などにも使われ、
白っぽく、堅く、摩耗に強い木材。
日本刀を保存する白鞘もこの欅を使います。
湿度調整に優れており錆びにくいからです。

「鉄刀木(たがやさん)」は
堅くて重く、"鉄の刀"みたいだからと
つけられた名前で、耐久性のある木材。
木目が日本刀のように幾重にも打ち重ねられたように、
ダマスカス模様が出ているのが特徴です。
家具、仏壇、ステッキ、木刀などに使われます。

「黒檀(こくたん)」今回購入したものです。
ピアノの黒鍵やヴァイオリン、チェスの駒などにも使われ
緻密で堅く、重厚感ある木材です。
好みですが、3種の中ではこれが一番高級感があり、
木の目が自然で美しいです。


写真では分かりにくいと思いますが、
四角い形状は天から食い先まで続いており、
頂点は結構鋭利な角です。
当然指が切れるとほどではないですが、
ちょっとヤスリをかけたくなるくらい・・・
できれば天はそのまま四角で
食い先にかけて丸くなるように削って欲しいところ。


塗りがないのに適度に艶があり、
持った感じはバランスよく、適度に重さがある。
食い先も尖っているため使いやすい。

木の素材そのままの箸を探している方、ぜひお試しあれ。


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