さて、今年の暮れも写経をしてみようかな。
しかし、昨年まで使用していた写経筆は既に駄目になったため、
呉竹の写経筆を購入してみた。1,000円である。
毛は羊毛とイタチ毛を使用しており、
イタチ毛が多めな為、芯は固めである。
このタイプはコシがあるようです。
コシがいいと筆の戻りも良いため書きやすい。
筆の寿命は短く、般若心経では5枚ほど書けば駄目になる。
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写経用の筆は通常の小筆と違い、 
毛が短く芯があり、墨が多く含めるように太く作られている。 
よって、上記写真のように横幅が広く見える。 
写経の字は細くシャープに書く必要があるので、 
こういう構造になっている。 
 
通常、小筆・写経筆をおろす(使える状態にする)には、 
先端から約1/3程(上記の筆なら茶色い部分だけ)を指の腹でほぐし、 
ほぐしたところに水をつけながら紙などで水を吸い取る作業を 
何回か繰り返し、筆を固めている「ふのり=糊」を取り除く。 
 
小筆の場合、この「ふのり」を毛の根元から全部洗い流してしまうと、 
毛全体が柔らかくなり、芯が出にくくなり、細い文字が書けなくなる。 
しかし、プロの方にも小筆の「ふのり」は全て取ってしまう人もいるらしい。 
小筆以外の筆は通常「ふのり」は全て取ってしまうが、 
本当にうまい方だと関係ないのであろう。 
筆も中国製の500円くらいのもので十分書けるようです。 
 
でも、小学生の頃の書道はそんなことも知らず、 
根元から全部洗っていたような気がする… 
 
その「ふのり」が取れた部分に墨を含ませ、書いて行くが、 
1文字を書ききるまでは墨を継ぎ足さないように書くらしい。 
最初の内は1字持たないかもしれないが、徐々に墨が長く持つようになる。 
 
小筆を使用後は「ふのり」が完全に取れないように、 
水を含ませた紙を撫でるように墨を拭き取り、 
筆は吊るして自然乾燥させる。 
この際、できるだけ墨が残らないように注意する。 
乾燥時は購入時に付いてくるキャップは絶対に付けてはならない。 
 
乾燥時、筆の毛先が膨らんでいると墨が残っている証拠。 
どうしても墨が取れない場合は「ふのり」ごと全部洗い流すという荒技もある。 
この場合、再度毛全体を「ふのり」で固める必要があるが、 
「ふのり」は中々手に入らないようで、工作用の水糊を代用する場合もあるらしい。 
いつか挑戦してみようか… | 
 
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